とろみのある辛めのソースを、太い麺にたっぷりかける。名古屋のあんかけスパゲッティは、ご当地の洋食として親しまれています。ここでは、新聞や自治体の観光サイトの説明をもとに、呼ばれ方の違いを整理します。
「元祖」と「発祥」は別のお店
中日新聞の「経済用語辞典」では、名古屋市中区栄の「ヨコイ」が「元祖」として知られ、同じ地区の「そ~れ」が「発祥」とされる、と説明されています。誕生は1960年代(昭和35年代)とされます。「元祖」と「発祥」は同じ店を指す言葉として使われているわけではない点に、注意が必要です。
名古屋市の観光サイトでは、そ~れは「名古屋のあんかけスパ発祥の店」と紹介されています。ヨコイについては、「あんかけスパゲッティを世に生んだ、横井博のお店」とされ、ピリ辛で濃厚なオリジナルのミートソースと、2.2mmのオリジナル極太麺が特徴として挙げられています。創業年は資料によって食い違うため、ここでは書きません。
料理の特徴
Wikipediaによると、ゆで置きの太麺をラードや植物油で炒め、胡椒を多く使った辛味のあるトマトベースのソースをかけるのが特徴とされます。具はウインナー、タマネギ、ピーマンが一般的です。もともとは「ヨコイのオリジナルミートソース」と呼ばれ、のちに「あんかけスパ」と呼ばれるようになったそうです。
- ミラネーゼ:肉の具のもの
- カントリー:野菜の具のもの
- ミラカン:ミラネーゼとカントリーを合わせた定番
郷土料理なの?
農林水産省の「うちの郷土料理」には、愛知県のページにあんかけスパゲッティの掲載はありません。そのため、国が郷土料理に認定している、とは言えません。名古屋の街で育ったご当地の味、という言い方が穏当でしょう。ちなみに、定番とされるミラカンは、肉の具と野菜の具を合わせた組み合わせです。同じ名古屋のなかでも、店ごとに麺やソースの特徴が違うので、呼ばれ方の違いを頭に置きながら食べ比べると、楽しみ方が広がります。新聞や観光サイトの説明は、お店への敬意を込めた言葉選びになっており、「元祖」と「発祥」の使い分けにも、それぞれの立場がにじんでいます。
お出かけ前には、お店の公式な案内で営業日や時間を確認してください。名古屋で食べたあんかけスパの思い出は、投稿で気軽に教えてください。