ケチャップの甘酸っぱさと、ピーマンやソーセージ。ナポリタンは、日本の喫茶店や洋食屋を代表する味です。名前はイタリアの都市ナポリに由来するようですが、今のようなケチャップ味のスパゲッティは、日本で育った洋食とされています。
戦前のナポリタンは別物?
1934年(昭和9年)に、ホテルニューグランドのメニューには「Spaghetti Napolitaine」がありました。裏ごししたトマトのソースだったと推測されていて、今のナポリタンとは別の料理だと考えられています。
入江茂忠説
今のナポリタンのもとは、ホテルニューグランドの入江茂忠さん(第2代総料理長)が戦後に考案したという説が有力です。進駐軍向けに出していた、ケチャップで和えただけのスパゲッティに物足りなさを感じ、トマトソースに、炒めたハムやピーマン、マッシュルームを合わせた、と同ホテルの第4代総料理長が語っています。
街へ広がる
横浜の「センターグリル」(1946年開業)は、高価なトマトの代わりにケチャップを使い、廉価な形で広めたという説もあります。やがて国産のパスタが広まる1950年代半ばごろから、ケチャップのパスタは喫茶店や家庭に広がっていきました。中部や関西では、今も「イタリアン」と呼ぶ地域があります。
4月29日は、ナポリタンの日(カゴメが制定)です。